今日もこっそり葉っぱをひとくち

我が家の猫たちの中でも、ひときわおだやかで、ちょっぴり不思議な存在。
それが、白が多めの三毛風雑種、レイちゃんです。
レイは現在3歳。末っ子のパンがバタバタと走り回る中でも、まるで風のようにスッと静かに通り過ぎる。
そんな“気配を消す系”女子です。
実は、レイはほとんど鳴きません。
「ミャー」と鳴いた姿を撮れた日には、家族全員が「おお!」と拍手しそうになるほど。
もちろん、まったく声を出さないわけではなく、控えめな「…ニャ」といったかすれ声で、たま〜に意思表示をしてくれることもあります。
でも基本的には、目で語るタイプ。
そんなレイの、もう一つの個性が「野菜を食べる猫」であることです。
「猫草が好き」という猫ちゃんはよく聞きますが、レイはそれだけにとどまりません。
キャベツ、小松菜、白菜──葉物野菜が大好き。
特に、今日の動画で食べているようなキャベツの葉っぱはお気に入りのようで、冷蔵庫から取り出しただけでスッとやってきて、じーっと見上げてきます。
その無言の圧に負けてしまう私たちは、ついつい一枚、小さめの葉を差し出してしまうのです。
もちろん、与えるときはちぎって、洗って、ごく少量だけ。
猫にとって消化が難しいものもありますから、レイにとっては“おやつ”というよりも“香りと食感を楽しむ趣味”のようなものかもしれません。
キャベツをハムハムするレイの顔は、ふだんの静かな雰囲気とは少し違って、どこか楽しげで、集中しているようにも見えます。
「レイちゃん、それおいしいの?」と声をかけても、まるで聞こえていないかのように、もくもくと食べる様子はなんとも可愛らしく、思わず笑ってしまいます。
我が家の3匹の猫たちは、それぞれ性格も好みもまったく違います。
ミルクは人の近くでくつろぐのが好きな“ちょっぴりツンデレ”なお姉さん。
パンは好奇心旺盛で、遊ぶのが大好きな甘えん坊の男の子。
そしてレイは、静かに、マイペースに、自分の世界を大切にする猫。
でも、そんなレイも、誰も見ていないと思った瞬間にパンとこっそり追いかけっこをしていたり、
私たちの目を盗んで、ソファの裏に隠した小松菜の茎をくわえてきたり。
ふだん見せない一面をふと垣間見せるのが、とても魅力的です。
猫って、本当に奥が深い生き物ですよね。
飼い主歴が長くなっても、「まだこんな一面があったのか」と驚かされることばかり。
それに、猫たちのこうした日常は、どんなに忙しい毎日にも“ふっと肩の力が抜ける瞬間”を与えてくれます。
レイが今日も、キャベツの葉をひと口かじる姿を見ながら、
「ああ、今日も平和だな」としみじみ思えることが、私にとってはとても贅沢なひとときです。
これからもレイの“野菜愛”がどこまで広がるのか、ちょっと楽しみにしつつ──
また新しい葉っぱをこっそり用意しておこうと思います。